2019年



弾みたいくらいの想いはナンテ言う?スマホサイズの感情辞典

かなしみも寂しみもある今日の日の上澄みだけを掬い明日へ

急いでも待ち人の居ない東京でエスカレーターの右側をゆく

天気図に大きな舌があらわれて熟した梅と雨のにおいと  (改作済み)

幼らは野山をかけてまたかけて肩甲骨から羽が生えてる

口論は平行線のちひっそりかんひざのかさぶたパリっとはがす

喪失を連れてゆく雲おくり火のあした流れる汗のひとすじ

 


雨だねと小さき息を声となす君うつくしく春雨やさし

春が来てはるがあふれてひらひらりさくらはなびら渡りゆく空

大きくは変わらぬ日常なのだろうそれでもさびしき平成尽日

しりとりにへいせいがありれいわありおさなはいつも受け入れ上手

見上げれば百の辛夷が天を突くおさなの声はぴょんぴょん跳ねる

さよならを決めたのが先そのわけは無難にしようと思ったあの日

詠まねばと構えて詠めずひとまずと孫に向かえば言葉あふれ来