2018年


1月 
   アラ還
   

小刻みに震える手には意思は無しただ守らねば七七忌過ぐ

厳冬にありてもいつも変わらぬと固き芽むすぶ庭の桃の木

いくたびも想定外と聞かされて守れぬ命をニュースが伝う

重ね来し時間と日々と年月と痛感しおる歌誌編む手間に

沈黙のペンがすべてを物語る齢はたしかに嘘にはあらず

あのころが懐かしいなど口にして鼻で笑えぬアラ還となり




 
2月
   春の弾みに

   

美しき姿を映す平昌のオリンピアンに波立つ鼓動

夢を追う君とう歌詞に絆されて拳にぎりぬ平昌五輪に

かの震災かの日の絆は内心にとどまらざると羽生選手は

フクシマが福島に戻る日を待ちて咲きつぐ花よ春の弾みに

みぎひだり居どころさがす日々ばかり心は誰のものなのだろう

ほろと鳴く鳥が屈託そうな顔今日も辞表は胸ポケットに





この月で、以前入会していました短歌結社を退会しました